一緒に考えよう、ニューノーマル

雑草に一目惚れしたら?

植物と暮らしの研究会

花も野菜も雑草もみんな植物。区別してるのは人だけ。花屋に並ぶ鮮やかな花だけではなく、〝雑草〟と呼ばれる身の回りの植物にも目を向けてみると、暮らしをいろどってくれるいろいろな活かし方が見えてきます。
料理と一緒で、素材である草花をただ摘んできただけでは飾ることはできません。長持ちさせるちょっとしたコツを知り、和紙やガラス、焼き物などとの組み合わせを考えてみたら、いろどり方の幅がぐっと広がります。たとえば道端で摘んできた花を水揚げし、花器に活けたり束ねてブーケにしたり、押花をつくって、和紙と組み合わせて飾ってみたり。
特別なことではなく、あくまでも日々の暮らしの中で、無理なく草花を摘み、地域でつくられた和紙やガラスなどの道具を取り入れながら、「いろどる」暮らしを提案します。

身の回りの植物とものを取り入れて、気軽に暮らしをいろどろう。

研究会プロセス

花摘みのすすめ

野にでよう 土や草に触れてみよう
花を摘もう 足元の季節を感じよう
身の回りの豊かな自然
気になった草、はじめて見る花、おもしろいカタチ
花を飾ろう
一輪摘んで おうちに持ち帰り
小瓶に生けてあげよう
ごはんを食べるように息をするのと同じように
花を飾ろう

Workshop
押し花ワークショップ

唐津市七山の紙漉き思考室にて、植物から手漉き和紙が生まれるプロセスを学び、押し花ワークショップを開催しました。

Workshop
フィールドワーク 押し花キャラバン

自然豊かな山間の集落から市街地まで、草花を採取しながら押し花にしていくフィールドワークを開催。できた押し花はニューノーマル展にて展示されました。

左:有田焼の花器 / 万作 梅 なずな
右:水さしとしても使える燗瓶(かんびん)/ ツルバキア

左:肥前びーどろ燗瓶(かんびん)/ チューリップ
右:摘んできた野の草

左:紙紐で束ねたスワッグ / 立ち枯れの小雀茅
右:唐津焼の花器 / 万作

左:今回開発した和紙の花器 / チェッカーベリー 羽衣ジャスミン 梅
右:和紙のハガキ / 押し花

Review
和紙のはなし

紙というのはすごい発明です。植物の茎や幹を剥ぎ、煮て洗って晒して叩いて砕いて、大変な手間をかけて白い繊維状にして、一枚の平面状に漉き直して紙にします。植物の繊維を一度分解し、新しい構造体につくり直さなければつくることができません。日本では、楮・三椏・雁皮の3種類の植物が主に和紙の原料として昔から使われてきました。それぞれ質感や構造も異なり、個性があります。これらの植物の特性を理解し、どのくらいの薄さや色合いで和紙を漉くのかは、職人の技術次第です。
色付きのものや異素材を漉き込んだものなど数ある和紙ですが、中でも紙漉思考室の前田さんは「白」という色を大切にしているそう。同じ白でもどのように繊維を晒すのかによって、風合いや色味が全く異なり、並べてみるとグラデーションのようです。飽きのこない和紙本来の「白」。その色合いの中には、つくり手が原料や生活する土地に向き合った軌跡が漉き込まれています。

Lesson
草花の水切り・飾り方

1.花を摘む。葉の形や蔓の長さ、花の色などに目を向けてみましょう。
2.たっぷり水に入れたバケツを用意し、水の中で茎をカット。断面はなるべく広く。
3.水からあげて花器へ。飾るのはエアコンの風や日光が当たらない涼しいところで。
4.水換え、水切り、茎のぬめりとりはもちろん、声をかけてあげると長く楽しめます。

Lesson
押花の作り方

1.押花にしたい植物を摘む。平面的なもの、水分を多く含まないものがつくりやすいです。
2.花はできるだけ早く紙に挟むこと。紙は日に干すなどカラッと乾かしたもので。
3.湿気を吸わないよう、チャック式の袋に入れて乾燥剤を入れておくのがおすすめです。
4.上に重しを置いて約1週間。その間、挟む紙を変えるとよりきれいな仕上がりに。

一緒に考える人

サワムラヒナ花屋tsumugi店主

協力企業

紙漉思考室

佐賀県唐津市七山木浦1386
TEL 0955-58-2215
OPEN 不定休(要事前問い合わせ)

副島硝子工業株式会社

佐賀県佐賀市道祖元町106
TEL 0952-24-4211
OPEN 9:00-18:00 日休